Online Microscale Chem.Experiment 5   

 金属イオンの反応

 芝原寛 泰・川本公二

  
Home準備解説 実験方法 1, 2, 3結果参考資料実 験リスト


実 験  1   金属イオンの反応

実 験 2   未知試料の分析

実 験 3   自由課題 (SPP/ICUにおける高校生の実験から)


 実験の準備    


金属イオンの分析



8組作成




購 入

入手法





1

試薬整理箱(小型)

100円ショップで


8

購入

2

マイクロプレート(96ウエルプレート)

アズワン

アズワン XJ-0448-230 

8

50個購入

3

マイクロプレート(12ウエルプレート)

IWAKI


8

50個購入

4

点眼ビン プチボトル 10ml(赤色)

中村理科工業

12本組

7


5

〃         (青色)

12本組

9


6

〃        (遮光型)

12本組

3


7

濾紙 No2 90

東洋ろし

90mm,1箱100枚

1


8

スクリュー管瓶 ラボランパック

アズワン

6ml (1箱100本入)

1


9

固形硫化水素粉末

関東化学

500g

1


10

小さな洗濯ハサミ(色違い 2種)

100円ショップで

濾紙固定用

8x2


11

プラスチック製楊子(30 本)

100円ショップで

ウエル撹拌用

8x2


12

丸ラベル(白)


200枚必要

1


13

あらざん、ハンダ、ホカロン、スチールウール、線香花火、エナメル 線、その他


自由課題用



購入
















調製/作成






1

0.2mol/L AgNO3        A

遮光型 橙キャッププチボトル(10mL)

元溶液を100mLつくり

8

調製

2

0.2mol/L Pb(NO3)2     B

赤キャップ プチボトル(10mL)

5mLづつに分ける

8

調製

3

0.2mol/L Cu(NO3)2     C

赤キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

4

0.2mol/L Cd(NO3)2     D 

赤キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

5

0.2mol/L Fe(NO3)3     E

赤キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

6

0.2mol/L Al(NO3)3     F

赤キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

7

0.2mol/L Zn(NO3)2     G

赤キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

8

0.2mol/L Ba(NO3)2      H

赤キャップ プチボトル(10mL)

8

調製







9

2mol/L HCl         1

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

10

0.5mol/L K2CrO4     2

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

11

1mol/L NH3        3

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

12

6mol/L NH3        4

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

13

1mol/L NaOH       5

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

14

6mol/L NaOH      6

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

15

0.1mol/L Na2CO3     7

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

16

1mol/L H2SO4      8

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

17

0.1mol/L KSCN      9

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

18

0.1mol/L K4[Fe(CN)6]  10

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

19

0.1mol/L K3[Fe(CN)6]  11

遮光型 橙キャッププチボトル(10mL)

8

調製

20

2mol/L HNO3     

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

21

H2S水    12

青キャップ プチボトル(10mL)

8

調製

22

未知試料X  5mL

赤キャップ プチボトル(10mL)


8

調製

23

未知試料Y  5mL

赤キャップ プチボトル(10mL)


8

調製

24

硫化水素水をつくるため の,試験管,試験管ばさみ,ゴム栓,ガラス管,ゴム管





用意

  A〜Hの金属イオン溶液 と 1−12の陰イオン溶 液の収納箱 

 


実 験  1    金属イオンの反応

<目的>
イオン反応の認識は,イオンの推定,イオンの分離の基礎的知識である。
 その中でも,主な金属イオンの反応を観察する。8×12ウェルセルプレートを用いることにより,少量のサンプルでも実験が可能であり,廃液の量も減り, 環境にも配慮した実験を行うことができる。

ここでは、8種の金属イオン(Ag, Pb2+, Cu2+,Cd2+,Fe3+,Al3+, Zn2 +,Ba2+)を定性分析する 。


  実験 方法

それぞれ0.2mol/lの金属イオンを含む水溶液(A〜H)3滴に、陰イオンを含む溶液等(1−12)を下記の指示に

従って加える。

    ※ただし,【  】内はPSセル番号を示す。

     少量とは1mol/lの溶液を1滴、多量とは 6mol/lの溶液を2滴程度

〔1列〕HClの反応

PSセル番号

(1) Ag に2mol/l-HCl 1滴を加える。

【A1】

(2) Pb2+に2mol/l-HCl 1滴を加える。

【B1】

〔2列〕K2CrO4の 反応

.

(3) Ag に0.5mol/l-K2CrO4 1滴を加え る。

【A2】

(4) Pb2+に0.5mol/l-K2CrO4 1滴を加え る。

【B2】

(5) Ba2+に0.5mol/l-K2CrO4 1滴を加え る。

【H2】

〔3列〕NH3水(少量)の反応

.

(6) Ag に1mol/l-NH3水 1滴を加える。

【A3】

(7) Pb2+に1mol/l-NH3水 1滴を加える。

【B3】

(8) Cu2+に1mol/l-NH3水 1滴を加える。

【C3】

(9) Cd2+に1mol/l-NH3水 1滴を加える。

【D3】

(10 )Fe3+ に1mol/l-NH3水 1滴を加える。

【E3】

(11) Al3+ に1mol/l-NH3水 1滴を加える。

【F3】

(12) Zn2+に1mol/l-NH3水 1滴を加える。

【G3】

〔4列〕NH3水(過剰)の反応

.

(13)Ag に6mol/l-NH3水 2滴を加える。

【A4】←攪拌

(14)Pb2+に6mol/l-NH3水 2滴を加える。

【B4】

(15)Cu2+に6mol/l-NH3水 2滴を加える。

【C4】

(16)Cd2+に6mol/l-NH3水 2滴を加える。

【D4】

(17)Fe3+ に6mol/l-NH3水 2滴を加える。

【E4】

(18)Al3+ に6mol/l-NH3水 2滴を加える。

【F4】

(19)Zn2+に6mol/l-NH3水 2滴を加える。

【G4】←攪拌

〔5列〕NaOH(少量)の反応


(20)Ag に1mol/l-NaOH水溶液 1滴を加える。

【A5】

(21)Pb2+に1mol/l-NaOH水溶液 1滴を加える。

【B5】

(22)Cu2+に1mol/l-NaOH水溶液 1滴を加える。

【C5】

(23)Cd2+に1mol/l-NaOH水溶液 1滴を加える。

【D5】

(24)Fe3+に1mol/l-NaOH水溶液 1滴を加える。

【E5】

(25)Al3+に1mol/l-NaOH水溶液 ※3滴を加える。

【F5】※滴数注意

(26)Zn2+に1mol/l-NaOH水溶液 1滴を加える。

【G5】

〔6列〕NaOH(過剰)の反応

.

(27)Ag に6mol/l-NaOH水溶液 2滴を加える。

【A6】

(28)Pb2+に6mol/l-NaOH水溶液 2滴を加える。

【B6】←攪拌

(29)Cu2+に6mol/l-NaOH水溶液 2滴を加える。

【C6】

(30)Cd2+に6mol/l-NaOH水溶液 2滴を加える。

【D6】

(31)Fe3+に6mol/l-NaOH水溶液 2滴を加える。

【E6】

(32)Al3+に6mol/l-NaOH水溶液 2滴を加える。

【F6】←攪拌

(33)Zn2+に6mol/l-NaOH水溶液 2滴を加える。

【G6】←攪拌

〔7列〕NaCOの 反応

.

(34)Ag に0.1mol/l-Na2CO3水溶液 1滴 を加える。

【A7】

(35)Pb2+に0.1mol/l-Na2CO3水溶液 1滴 を加える。

【B7】

(36)Ba2+に0.1mol/l-Na2CO3水溶液 1滴 を加える。

【H7】

〔8列〕HSOの 反応

.

(37)Pb2+に1mol/l-H2SO4  1滴を加える。

【B8】

(38)Ba2+に1mol/l-H2SO4  1滴を加える。

【H8】

〔9列〕KSCNの反応

.

(39)Fe3+に0.1mol/l-KSCN水溶液 1滴を加える。

【E9】

〔10列〕K[Fe(CN)] の反応

.

(40)Cu2+に0.1mol/l-K4[Fe(CN)6]水 溶液 1滴を加える。

【C10】

(41)Fe3+ に0.1mol/l-K4[Fe(CN)6] 水溶液 1滴を加える。

【E10】

〔11列〕K[Fe(CN)] の反応

.

(42)Fe3+ に0.1mol/l-K3[Fe(CN)6] 水溶液 1滴を加える。

【E11】

〔12列〕HSの反応

.

(43)Ag に2mol/l-HNO3 1滴を加えて酸性にしH2S水 1滴を加え る。

【A12】

(44)Pb2+に2mol/l-HNO3 1滴を加えて酸性にしH2S水 1滴を加え る。

【B12】

(45)Cu2+に2mol/l-HNO3 1滴を加えて酸性にしH2S水 1滴を加え る。

【C12】

(46)Cd2+に2mol/l-HNO3 1滴を加えて酸性にしH2S水 1滴を加え る。

【D12】

(47)Fe3+に2mol/l-HNO3 1滴を加えて酸性にしH2S水 1滴を加え る。

【E12】

(48)Al3+に2mol/l-HNO3 1滴を加えて酸性にしH2S水 1滴を加え る。

【F12】

(49)Zn2+に2mol/l-HNO3 1滴を加えて酸性にしH2S水 1滴を加え る。

【G12】

(50)Ba2+に2mol/l-HNO3 1滴を加えて酸性にしH2S水 1滴を加え る。

【H12】

(51) (47)の操作後に,6mol/l-NH3 1滴を加えて塩基性にする。

【E12】

(52) (49)の操作後に,6mol/l-NH3 1滴を加えて塩基性にする。

【G12】


実験シート A〜Hの金属イオン溶液  と 1−12の陰イオン溶液に対応)

  96ウエルのマイクロプレートのサイズに合わせて作成する。

 (両面/ 裏面は白い沈殿を観察するために背景を黒にしている)。

 実験観察の記録用紙: EXCEL ファイル

    


  実験結果   金属イオンの分析

  【結果】

※裏側から観察することもできる(表面張力でこぼれない)。

 結果の説明シート(pdfファイル


実 験 2   未知試料の分析

 実験方法;pdfファイル

 

実験結果 2   未知試料の分析結果

  未知試料(金属線)の分析


実 験 3   自由課題 (SPP/ICUにおける高校生の実験結果/発表から)

   ここでは、ホッカロン中の金属、未知試料(銅線)、アラザン表面の銀色成分の分析を行う。

 

  

     HNO3を加える →  溶ける           HClを加 える → 白い沈殿ができる

 

   NH3を過剰に加える  → 透明になる


参考文献: 芝原寛泰 マ イクロスケール実験webpage   http://natsci.kyokyo-u.ac.jp/~shiba/microscale/msHirobaOPEN.html